2017年4月16日日曜日

dCS Rossini Player で快適デジタルオーディオライフが始まる




 全オーディオマニアの憧れメーカーdCS買ってみました。
買ってみたと言うには値段があまりにも高すぎますが、今回はVivaldiの弟機Rossiniです。

 エソのトラポとDACをドナドナしたらあのdCSへ手が届くことに気づいた3月。
さくっとESOTERICを卒業してついに来てしまった。

エソに足りなかったものがこれでもかと詰め込まれた渾身のDACであると期待して。

続きよりファーストインプレッション



■導入 UNBOX~SETTING

3月31日。dCSついに来る。

エソと比べると箱も小ぶりで簡単に持ち上げられる重さだ。

こいつどこからあけるんだ?とやっていたら、ハイエンド特有の二重箱、化粧箱が運送用箱に入っていた。

段ボールから本体段ボールを出す。ロゴがしびれるほどに格好良い。
そしてそのしたのONLY THE MUSICとくる。
イケメンか…!?

箱を空けると白い段ボール。F社の店頭でVivaldiの箱を見たがアレと同じだ。
取っ手こそ付いていないものの、弁当箱を開けるようにすっと上へフタを上げるともう本体だ。
梱包までもが美しい。オーディオの段ボールを見てこんなにも興奮したのは初めてだ。

アクセサリー類

付属品は結構充実しているようで
業務用らしく本体とアクセサリーで最低限のことがその日から出来るセットがされている。
電源ケーブル
USBケーブル
LANケーブル
交換用ヒューズ
ただしクオリティは一般的な汎用品だ。
dCSの説明書を見ると、ケーブルはオーディオ用を使ってくれ
ただしあまり重くて硬い奴は端子が破損するゾ。と書いてあった。


説明書の専用ケース。ここにも輝くロコがカッコイイ。
イケメンか…!?
説明書。太陽インターナショナル正規輸入品。
 本体が届くまでに太陽さんのHPからPDFをDLしてiPadで熟読しておいたのだが
翻訳がちょい雑で所々間違いがあったりする。
元々業務用機器を作っていたメーカーだからなのか注意書きがいちいち細かい。


パネル操作でこれだけの設定が行える。


Rossini Player 本体
説明書にざっと目を通し、本体を二人で慎重に取り出す。やはり大きさの割に軽く感じる。
梱包スポンジに手を入れる隙間があったりと配慮が嬉しい。
本体を覆う黒い袋は透けない厚地の布だ。布をとってRossiniと対面する。緊張感が高まる。
舞台のカーテンが少しずつ上がっていくかのようにこれまた慎重に黒い布から出すと

銀色に輝く本体が現れた。
 しなやかなカーブを描いたフロントパネルの優美なこと
存在感あふれるやや高めの筐体、あまりにも格好良く強い存在感を放っている。

 背部の端子群もまた宝石のように美しく輝いていた。
Rossiniはどこを見ても美しさにあふれている。

端子類やフロントパネルの異常がないか目視で確認してそそくさとラックへ収めた。
エソのトラポとDACを取り出すあの重労働からは考えられないほどさくっとラックに入った。
ここが俺の場所だと言わんばかりに堂々とラックの中に鎮座する。


フロントパネルから醸し出されるハイエンドのオーラに圧倒される
 電源ケーブル、LANケーブル、USBケーブル、XLRケーブルと順序よくつなげていく。
途中LANケーブルをどちらに挿すか迷ったのだが説明書の図通り右側にある10 100 1000の方に入れた。
電源ケーブルを挿す際に焦ってHEIMDALL2を挿してしまい
後で上のプリに刺さっていたVALHALLAと交換した。
エソのトラポとDACを下取り出している間、パイオニアのDACを繋いでいたためだ。



 ここからの設定が大変だと意気込んでいたのだけど、
ケーブルを繋げたところで9割方の設定が終わっていた。
事前にiPadへ入れておいたRossini appを起動しただけで自動的に本体が探し出され
タップするとRossiniがスタートした。
あまりのシームレスさに神か…。と声が漏れた。

APPを開くだけで、RossiniPlayerが表示された。

 まずはファームウェアの更新がないか確認する。
新しいヴァージョンがあるようなのでそのままアップデートする。
これもポンとタップするだけであとは待っているだけである。
勝手にDLしてインストールされる。インストールが終わるとRossiniを再起動してくれとディスプレイに表示されるので電源を切る。

Rossiniに難しい設定はない。



 そしてこのRossiniはリモコンが付属していない。
その代わりに専用appを使ってiPadやiPhoneから音量調整やスリープ、電源オフ、フィルターの切換や入力液晶の明るさなどすべての設定が遠隔操作できてしまう。
appから操作できない項目は無い。

 CDを聴きたければ入力をCDに切り替えて、Track番号をポチッと推すとそのまま再生できるし
再生が終わったらトレイを出すことさえ遠隔操作できる。
iPodtouchのAPP、Rossini

むしろRossiniの操作はすべてタブレット端末で行うことを推奨していて本体の操作ボタンは飾りに近い。
そのため、タブレットやスマートフォンを扱い慣れていない人がいきなりRossiniを買うと困惑するかも知れない。
しかし別売りでIR(通常のリモコン)も用意されているので隙が無い。


いままでになく突発的な買い換えだったために、最初にかける曲を決めていなかった。
本棚の前でしばし考え、坂本真綾のeverywhereをセットした。
ガコッとトレイが出てくる。フロントパネルが厚すぎるためか
CDの奥が1cm弱フロントパネルに被さってしまっている。
坂本真綾のeverywhere
RossiniPlayerのメカニックはCD専用機であるためSACDは再生できない。
CD以上のファイルはPCやNAS、USBでの再生を想定している次世代機だ。
そんなので、SHM-CDを選んだ。

初めてのiPadでの操作だったために少しもたついて
tune the rainbowをかけた。
チャンネルやフェーズの確認をしつつ正常にセッティングできたことを確認する。
XLRケーブルを使っているために2番ホット、3番ホットに少し混乱した。

実のところ、RossiniにはTestモードがあり、チャンネル、フェーズ、バーインと単体で音を出すことが出来る。
 簡易といえどオーディオチェックディスクも必要ないとは…dCSお見逸れした…



気持ちを少し落ち着けてRossiniの音を真剣に聴く。
TARITARIのサントラから心の旋律をかける。
今までに体験したことのないたぐいのサウンドだ。
音は粒子感が覗えるきめの細やかさでありつつも音像は以前よりクッキリとしている。
左側に並んでいる女子3人と右にいる男子3人。
それぞれの声がしっかりと耳へ届いている。
これまでESOTERICのGrandiosoを±ゼロのリファレンスとしていたけれど
表現力が一段いや二段は違う。
CDを再生しているのにSACD顔負けの音の厚みや精細さを感じる。
これもうSACD要らないなと早くも感じる。
加えてCD再生専用機なので円盤の回転音はまったく聞こえない。
SACDプレイヤー特有の回転音は結構悩ましいところであった。

CD再生からMacからのUSBに切り換える。この切り換えもiPadでぽちっとやるだけ。
またカチカチというリレー音までもが小さく柔らかい。
筐体やシャーシが厚く、おそらくではあるがリレー回路も独自の部品を使っているか、個別に小さな箱に入れ消音しているものと推測する。

iTunesとオーディオルバーナ+でリファレンス曲を次々かけていく。
設定はほぼ工場出荷時のものだが、
出力設定を6V、フィルターをF2、アップサンプリングをDXDにした。

■DAC音質レビュー

★システム構成 ※2017年3月末現在
Mac mini [オーディルバーナ+ & iTunes]
< NORDOST HEIMDALL2 USB 
dCS Rossini Player new! [ACPower NORDOST VALHALLA]
< NORDOST TYR XLR 
LXUMANN C-800f  [ACPower NORDOST HEIMDALL2]
< NORDOST FREY XLR 
PASS X260.5 [ACPower NORDOST BLUE HEAVEN]
< NORDOST FREY banana 
VIVID AUDIO G3 GIYA [特注碁盤&オールージュ]
※電源タップ IsoTek AQUARIUS [ACPower NORDOST VALHALLA]

①MAGNIFICAT Nidarosdomens jentekor & TrondheimSolistene から
Arnesen: MAGNIFICAT 4. Et misericordia ※PCMファイル
②メロディック・スーパー・ハード・キュア【24bit/96kHz】から
So far, so near [acoustic version](24bit/96kHz)

PCM音源でありながらもDSDのような余韻の美しさ見通しの良さを感じる。
SACD不要論がさらに確実なものとなる。


③福山雅治 魂リクから
Midnight Blue Train

もともと優秀録音で鳴らしやすい音源ではあるけれど
これまでで一番ハッとなるようなリアリティにあふれた音だ。
音は非常の柔らかで春の太陽を思わせるのだが情報量は数倍上昇している感じだ。
ギターや口元が見える以上に表情や服装いわゆるボディー感がしっかりと感じられるような音像が現れた。


④早見沙織 エブリデイワールド
エブリデイワールド -Ballade Arrange- Yukino Solo Ver.
⑤中島愛 神様のいたずら
夏鳥 -うたとぴあの-
⑥手嶌葵 春の歌集
卒業式

 夢見心地のゆったりと朗らかな美声だ。雲の上にいるようである。
解像感は非常に高く圧倒的な情報量にも緊張感よりも優しさを感じリラックスして聴くことが出来た。

フィルター設定は6種類あり、もっとも響きが甘いらしいF2にしてある。
dCS曰くF2はクラシック向け、F3F4はポップス向けらしい。
F1は忠実感があり鋭利な音に感じられるがF2は音に丸みを感じる印象だ。
1236に関してはブラインドテストでもしっかり分かりそうな変化を感じる。


⑦Lia  COLLECTION ALBUM Vol.1 
Last regrets 〜acoustic version〜

 去年ルーメンホワイトに圧倒されたこの曲をかける。
まず初めに感じるのは声の伸び。元々良く響く声なのだが非常にしなやかで優美に感じる。
倍音が豊かになっているようなほどよい甘さを感じる。
 そしてグランドピアノの存在感。ルーメンホワイトのシステムとではすこし劣るかも知れないけれどピアノのタッチ、光沢感や滑らかさは美音そのものだと感じさせる。


⑧岡崎律子 フルーツバスケット -四季-
ただ泣きたくなるの [Orchestra Version]
For フルーツバスケット
⑨坂本真綾 everywhere
僕たちが恋をする理由

ファーストインプレッションもほぼ終盤。
人生でもっとも聴いているであろうこの二曲。
 非常に繊細でピーキーになりやすいのだが
それぞれの楽器がふわっと浮かび上がってゆったりと余裕を持って鳴る。
自然と身体の力が抜けていくのが分かる。
靄がかかっているようでいて音像感ははっきりとしていてぬくもりを感じる。
柔らかいのにぼやけないクッキリしているがシャープすぎない。
どこか幻想的でおとぎ話の陽気を思わせる。


⑩New Year's Concert 2012 
Lumbye: Copenhagener Eisenbahn-Dampf Galopp
Strauss Jr. (J): Unter Donner & Blitz, Polka Schnell, Op. 324
⑪New Year's Concert 2014 
Strauss (J): Ohne Sorgen! Polka Schnell, Op. 271
⑫New Year's Concert 2017 
Nicolai: Die Lustigen Weiber Von Windsor - Mondaufgang

ある意味リファレンス、究極のゴールとしているウィンフィル黄金のホールの音を聴く。
ウィンナワルツで有名な美音は、驚くほどに弦も管もティンパニさえも優美な音だ。
ダイナミックレンジが二回りは広がったようでピアニシモでさえも楽器の音が映える。
 至極繊細な音であるにもかかわらずノリの良やダイナミックさは失われていない。
これぞ美音の中の美音といったところだろうか。



 ESOTERIC D02Xから、dCS Rossini Playerにして
全体的にサウンドステージが広がり音像の説得力が上がり見通しも良くなった。
歌声でも楽器でも演奏者の表情が変わったような楽器のクラスが一つ上がったような豊かさを感じる。
 非常に丁寧に気持ちをこめて演奏しているのが音になって伝わってくる。
まさしくONLY THE MUSIC、デジタルは音楽を奏でられる。

 去年ケーブルのオールノードスト化が完了し音のきつさがしばしば気にはなっていたが
このRossini、うまい具合に音をほぐしてくれていてよっぽどのことがない限り耳へのきつさは感じない。
 癖があるとしたら、音像はやや後方へ広く展開する。

繊細で柔らかなサウンドはまさにまた一歩岡崎律子さんAgapeサウンドへと近づいたと言えよう。
 VALHALLAの影響もかなりあるとは思うけれど、まさにハイエンドな美音で
香りはまさしくノードストの匂いに限りなく近い。

 dCSの導入でオーディオシステムが一変したような印象を受けた。
たかだかDACなのだが、そのDAC上流が実はまだ改善の余地が十分にあったのだ。

■二つのRossini 単体DACとCDプレイヤー

 Rossiniは単体DACとそれにCDプレイヤーが付いた二つのモデルが存在する。
価格としては両者には50万円ほどの差がある。
 基本的にUSBDACやNAPとして使うのならば単体DACの方が好ましいのだが
某ダイナによるとこの二つのDACの音質差はわずかなものだという。
 自分の場合は、どうしてもPCから音を再生できないときや
CDで音楽を聴きたいときと言うのがしばしばある。
 もうすでにCDで音楽を聴く音質的な理由は薄れつつあるが、たまに必要なのである。

そんなとき、あまりにも都合の良い内容のDACがRossini Playerであった。
またSACDを再生したくなったらVivaldiやPaganiniTransportなどのSACDトラポも加えることも出来る。
 dCSのトランスポートと比べるとRossiniのディスク再生部はおまけに近いかも知れない。
別途トランスポートを用意した場合、RossiniPlayerのディスク再生部分が非常に邪魔に感じると考えられる。
しかしながらdCSのSACDトラポは非常に高価で近年SACDの存在も希薄になってきている。

 この二つの製品のどちらを選ぶかは非常に悩ましい選択であるのだけど
自分の音楽スタイルやSACDコレクションをよく見て判断すべきだと思う。
ほとんどの場合でRossiniDACの方を選ぶことになりそうではある。

 CDやハイレゾ配信、定額聴き放題と音楽の聴き方に大きな変化が訪れた今日この頃
RossiniPlayerがうまく今のデジタル氾濫時代を繋いでくれるはずと思う。
ほぼ何でもこなせるハイエンド機材というのはなかなかない
機能を詰め込んで音をよくするのもまた容易ではないだろう。


■Rossini Player まとめ

下からのいや上からの威圧感がすさまじい。
これまで悩みだった音量調整と数字見にくさも改善。
しかもiPadで音量調整可能と来た。
導入した当日から、
もっといいプリアンプはいないのか!
マスタークロックが欲しい!
ラックはもっと制震が効いている方が良い!
とRossini Playerがやさしくささやく。とりあえずVALHALLAで許して欲しい。

 ここ最近発表されるDACにはデジタルプリがほぼ必ず搭載されているのだが
DACを買ったつもりがRossiniのデジタルボリュームはかなり優秀で
LUXMANのC800fがどうにも必要ないようである。
液晶の輝度もフォントも申し分なくプリアンプとしても使い勝手は良い。
こればかりは予想外で、プリアンプの買い換えよりDACの買い換えを先行して良かったと思う。
とりあえずラックスはボリュームスルーしてセレクターとして働いてくれている。

 当たり前であるが、Rossiniの可能性のすべてをまだ見ていない。
USBDAC、SACDDAC、CDPlayer、NAP、AirPlayとかなり多機能である。
ピュアオーディオでは軽視しがちなAirPlayもとっさにiPadでYoutubeの音楽を聴いたり
スピーカー動画を見たるするときに重宝する。
そしてAirPrayからUSBへ切り替えとも非常にスムーズで簡単だ。
 ただ、Wi-Fiでどこからでも繋げるため家にあるMacやiPad iPhoneすべてにAirPrayのボタンができた。誤爆しないようにだけ気をつけたい。


 デジタルオーディオ界の伝説ともいえるdCSであるが
見て触れて聴けば分かるその卓越した技術力、センスの良さはお見逸れするばかりである。
ありとあらゆる要素にdCSの魂がこもっており油断の隙は一切無い。
 いやあるといえばあるのだが、それもまた計算内のようである。
Rossiniでこれほどまでのオーディオ体験が出来るのだから
Vivaldiシステムとは一体…。 

このDAC、神か……。オーディオの神に触れた気がした。


あとがき

世界中のオーディオマニアの憧れの一つdCSがこの手に入る思いもしなかった。
その不釣り合い感からしばらくRossiniPlayerを借りているような気持ちであった。
つい最近までプリアンプをコンステにするべく貯金をしていたけれど
よくよく考えたら現在のシステムでもっとも引っかかりがあったのは上流部DACであった。
そんなので、3月のある日突然、上流を一度一掃しようと考えたのである。

 まずもっとも重視したのがカチカチリレー回路が鳴かないこと。
Rossiniは演奏が終わってもリレー回路は動かない。なったとしても音はかなり抑えられている。
 そして操作がモバイル端末から行えること。
これだけスマートフォンが普及した昨今ではすべての操作を一つの端末で行いたい。
ただ、別売りのリモコンは様子を見て導入したいと思う。
 加えて拡張性、未来性があること。
dCSの面倒見は数あるメーカーの中でもかなり良い方であると思う。
モデルチェンジしたときのキャンペーンや
ファームウェアによるアップデート対応や外部アクセサリーによる音質強化はお墨付きで
コストもCHなどと比べてそこまでかからないはずだ。

 ESOTERICが小さく読めなくなるほどにdCSの存在はあまりにも美しく偉大に感じた。

dCS Rossini Player がきた!
 音楽に触れる機会が減ってしまったここ最近では
安心して気軽に音楽が楽しめるというのは非常にありがたい。
寝たきりオーディオが捗る。


2017年3月31日 dCSRossini Playerが来た日。おわり。



下取り ESOTERIC D-02X ▼600,000円 & P03 ▼422,000円
dCS Rossini Player 3,590,000円(税抜) SI ?,?82,000円

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