2016年7月13日水曜日

新時代のDACの能力 ESOTERIC D-02X 音質レビュー



 ESOTERIC D-02Xを導入してから1週間も経っていないけれど、
確認で音だしした時点ではっきりとこれは違うと断言できるような進化を感じたので
ファーストインプレッションを軽く書き留めておく。

 試聴も大してせずに安心のESOTERICを選んでしまったのだけど
良い意味で自分の期待をあまりにも大きく裏切ってくれた。

D02からD02Xの変化はおそらくDACであるチップの変化が要であろう。
他にもトラポとの接続がiLinが廃止されてHDMIケーブル二本での接続が推奨されるようになり
細かなところでは基板下のボディにスリットが入っていたり付属の電源ケーブルも見直されていたり。
音質以外にもパネルが有機ELになり精細な文字表示が出来るようようになった。


ただし、有機ELはGrandiosoでも搭載されているのだけど、
ずっとつけておくと簡単に焼き付くらしいのでかなり注意が必要だ。
それでも分かっているのかオートパワーオフや液晶の表示を10分で切る設定が加わっている。

DACのパネルはプレイヤーと違い常に見るような物ではないにしても真っ暗なのはやや寂しい気がする。
青白く光っていてこそエソのプレイヤーじゃないかなと思う。
Grandiosoでは電源個体は青色LEDでさりげなくライトアップされていたりする。

他にも、いままであまりにもでかく重すぎたリモコンがコンパクトになり
非常に操作がしやすくなっている。


 カタログをみて分かるような説明をつらつらするよりもやはり音についてしっかり書きたいと思う。





まず始めに感じたのは、違和感である。
型番としてはD02XとD02の後継機であることは間違いなのだけれど
これまで試聴で散々お世話になってきたD-02の音とは全く違うのだ。

いや全く違うというと語弊がある。

まだ新品でエージングも行っているとも言えないような状況ですら
 きめ細やかで何重にも濾したかのように滑らかでしっとりとしている。
そして冷たくない。ほどよく人間の肌の温度のような暖かさを感じる。
もちろんエソ特有の高解像度感も兼ね備えているのだけど一段上いや二,三段上への変化に感じる。
 低域の出方とかボーカルの表現だとかはエソテリックのそれなのだけど、
SNの急激な上昇に伴い、別物に思える。

ベールが一枚剥げたとかそんな簡単なことではなく、
Isotekを入れたとき以上にこれはF社のA室の音だと感じた。
もっと言うならば、トリノフを入れたときよりもずっと自分の求めた音に近づいたと感じた。


D02XのGrandioso感

 F社の試聴質で結構な時間アニソンを聴かせて頂いているわけだけど
常々、CHをフルに使ったの超人離れした音よりもエソのGrandiosoの音が
自分には浸透性が良いように感じていた。

これは技術力とか曲との相性ではなく完全に好みの問題で
ただただGrandiosoが好きだと言える結果である。

 加えて、あのときCHとLUXMANで聴いたGiyaの音にまた一歩近づいたような形だ。
動画が残っているけれど、あのときの音は今までも指標として脳裏に焼き付けている。
あのときは、勧められたけれどあえてクロックもアップサンプリング入れていない素の音を聴いた。


このD02Xの音はGrandiosoの音にあまりに近い。
同じ発想、同じ方向性で制作されたのだからそうなるに決まっているのだけど
プレイヤーからDACまで5個体必要で500万を超えるD1P1+クロックと比べられる。
正直なところ勝っているとは断言できない。
筐体から電源からこれは物理的な物量投入からしたら致し方ない。

しかしD02Xとて、一固体で27Kgある。十分だと思う。


これを三世代前のD-03と比べたらあまりにも驚きだ。
これがS/Nだ!と言わんばかりの静けさと落ち着きを見せる。
ステサンの評価ではSN感が著しく上昇していると強く訴えてきているけれど
まさにこのD02XはS/Nの評価なしには語れないと思う。


正直32bitだとかDSD対応DACは必要ないと感じていたのだけれども
ここに来て考えが大きく変わった。

これまで容(かたち)をつくるためのDACから
容の中にさらにテクスチャが貼られたようで、さらなるディテールの強化が見られた。

この滑らかすぎる音はこしあん派と粒あん派のような派閥争いをもたらしそうでもあるけれど
自分からしたらここまで滑らかに出来るのならばこれで良いと思う。


ESOTERICというメーカー

もう一つ今回D03からD02Xを新品導入するにあたり
ESOTERICというメーカーを再確認させられたと思う。


 リモコンが持ちやすくなったのもそうだけれど、
開封の段階からも感じる細部まで配慮されたユーザービリティ
妥協せずに次のレベルへ新しい試みを挑戦し続けるその姿勢。
そしてなによりしっかりと音として、結果が出ていることが最も大きい。

 そうそう近々、Grandiosoの一体型が200万程度で出るとの噂だ。
出たばかりの製品買ってしまったときの逃れられないジンクスではあるけれど非常に気になるところである。


単体DACとトランスポートについて

 今回、PCでの再生を強化しようというもくろみで、
ESOTERIC曰く、D02XはP02Xとのセットだけではなく単体DACとしての利用も視野に入れての開発を行っているとのことだ。
つまりはトランスポートはあっても無くても良い。
もちろん揃えて聴いて貰うのがオーディオショップとしてもありがたい話ではあるけれど
今回は、少し甘んじてトラポはP03のままにした。

理由はいくつかあって
03シリーズ特有の電源部とトラポDACの部屋が完全に別れていること。
これはP0シリーズと同じ発想の元設計されたものと推察するけれど
シャーシが分離しているお陰で、P02D02とも引けをとらない音質を確保していると感じる。
現段階でのCDトラポ最強は未だにP0あると感じる。
つまりその弟機のP03は既に理想へかなり近い。

D02X P02Xと揃えてしまうと予算が倍になってしまい価格だけを見るとdCSのRossiniDACが見えてくる。
ここは本当に妥協してしまったところではあるけれど安く済ませた。
これには他にも買い換えたいところが二つあったりして……。
プレイヤーよりもそっちの強化もしたいなと感じが故だ。

最後の理由に、やはりトラポの使用頻度が最近かなり下がっていることが決め手となった。
エソと言えば修理パーツがないことで有名だけれども壊れる気配がないし
壊れるほど利用していなのだ。万一壊れたとしても無理矢理直すか
必要になったら買い返してしまえば良いだろうとここは適当に閉めてしままおう。


近年になって強く感じるオーディオの進化

近年と言うほどオーディオ歴は長くはないけれど、
B&WがD3シリーズを出したときも、マジコというメーカーを知ったときも
こんなに凄まじい解像感とSN感を出せるオーディオがあるのかと衝撃を受けました。

 しかしそれはスピーカーだけにはとどまらないようで、

今回ちょうど10年前のDACから、D02Xという最新のDACを自宅でしっかりと聞いてみて
近年になってS/Nと言う言葉時代も進化し、ハイエンドオーディオはまさに音楽を再生できるようになったのではないかと思うほどです。
 一昔人気を博したゴールドムンドは昔から透き通ったスイスの音だと言われてきましたが
ハイエンドオーディオが二桁間違ったためにできたコンステレオ-ションオーディオ、CH Precisionやダールジールなどの化け物オーディオメーカーが作り出す静けさや空間表現はこれまでのオーディオとは完全に一線を越えていると断言できます。

 そんな超がつくハイエンドオーディオの世界が100万円200万円でも同じように表現できたことにすこしワクワクさせられました。


トリノフの界でも少し触れました、今後デジタル技術の進歩はもっと激しい物となるような気がしています。
ようやくうちのシステムも32bitやDSDに対応したわけですが、新しい世界が見えてきたような気がしています。
 何か出遅れたような気さえしています。
G3 GIYAを導入して高をくくっていたというのか、周りが見なくなってしまったというのか。

何にしてもオーディオだけでなく音楽業界も真面目なハイレゾが増えることを願ってやみません。


おわりに

音質について書きたいと言っておきながらほぼ放棄してしまった。
しかしながら音に関しては本当にオーディオ評論家先生の言うとおりなので
自分が加えて言う必要が感じがしました。
今後聞き込んでみて新たな発見があったらまた曲のレビューついでにでも書いておきたいと思います。


実のところ、ここしばらくオーディオから離れたいと考えることがありました。
一歩いや百歩引いて今までの清算をしたような気持ちになっていました。
オーディオをやり続けることについて突然疑問に思ってしまったのです。

もすでにゲシュタルト崩壊しきった概念から少し離れてみたところで
どうなるわけでもないのですけど、なにかかから逃げるかのように離れたかったのかもしれません。

DACを買い換えるという些細なことだと考えていたのですけど、
想像の数倍はずっしりと実ったように重たかったです。箱も内容も。この記事はスカスカだけれども。


 やはりオーディオって素晴らしい。


ESOTERICへ大いに敬意を表したい気持ちになっりました。
同時にFormusicの社長にもIさんにも改めて御礼申し上げたいと思います。

徹夜明けのやっつけ仕事のような文章になってしまいましたけれど、
ESOTERIC、Formusicへ感謝申し上げます。


ESOTERIC D02X導入レポート おわり

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